「地域に根ざした福祉」づくり北区筑紫が丘、広陵町、小倉台の3町は、有馬街道を挟んで、北鈴蘭台の東側に造成された閑静な 住宅街です。
この7月、このまちに、知的障害者・精神障害者・身体障害者施設の総合拠点ともいえる、「ひだまり小倉」が開所されました。約60人の仲間が通い、16名の職員が働いています。
約15年にわたって、「地域に根ざした福祉」づくりに取り組んでおられる施設長の松本多仁子さんにお話を伺いました。 post_114

きっかけは子育ての輪「あそびの会」
きっかけは、地域のお母さん方20人が参加する子育ての輪としての「あそびの会」の誕生でした。
子どもの成長に合わせて、幼児から学童へとお世話の対象が変わっていき、もっと若いお母さん方や、障害者のある子ども達も入ってくる中で、活動目的自体も「障害者もともに、地域のみんなで一緒に住み続けられるふるさとづくり」という大きなテーマに変わっていきました。
地道な努力が実を結び「つくしんぼ共同作業所」が誕生
そして、1994年には、筑紫が丘に民家を借り上げ、「つくしんぼ共同作業所」として、立派な作業所が誕生しました。
この間、松本さんたちは、地域の理解を得るため、「おたより」を全戸配布し、3つの自治会と協働して「地域ふれあいまつり」などに取り組むなど、地道な努力を積み重ね、自治会もこれに応えて自治会組織の中に「つくしんぼ」連絡窓口も設けられました。
自治会・企業・行政と協働のスクラム
この活動のことを耳にした、このまちを開発したデベロッパーの(株)興人及び神戸電鉄(株)から土地の寄付の話があり、いよいよ本格的な拠点をつくるチャンスがやってきたのですが、建設予定地の残置森林の制約の変更を兵庫県に提出するというハードルがありました。
しかし、このハードルも、つくしんぼ・小倉台自治会・興人・北区役所という協働のスクラムを組み、何度も県庁に通って乗り越えることができました。
このように、「ひだまり小倉」は、地域ぐるみの粘り強い協働によって、今回の開所となったものです。そして、ここに通うたくさんの地域のボランティアの皆さんからは、今でも「つくしんぼ」と呼ばれています。